2016/10/05

レジー・ミラー キャリア晩年期のロングインタビュー

ブログを復活したら何はともあれやろうと思っていたことがいくつかあるんですが、まずそのひとつめを。

レジー・ミラー 2005年4月のロングインタビュー

(原文はこちら)

10年以上も前のものですが、れじーさんのインタビューを訳してみました。レジーのラストシーズンのプレーオフ突入直前、インディアナポリスのタウン誌“Indianapolis Monthly”に掲載されたものです。

とてもいいインタビューなので一度ちゃんと訳したいと思いながら、ずるずると何年もたってしまってたわけですけども。今になって急に訳そうと思ったのは、つい最近レジーがケビン・デュラントの移籍についてコメントしたことがきっかけでした。

"Reggie Miller: Kevin Durant Traded a Sacred Legacy for Cheap Jewelry" Bleacher Report Jul 6, 2016)

実のところ私個人は、フランチャイズプレイヤーの移籍に目くじら立てたりはあんまりしないほうです。最初はもちろん、まじか…!ってなるけど、最終的には、まあ選手個人が決めることだしな、何がいちばん大事かなんて本人にしかわかんないしな、って境地に至ることが多い。まあね、レブロンがマイアミへ行ったときはナンダソレって思ったけど、あれは移籍自体よりもむしろ発表の仕方の無神経さと本人の言い訳がましい説明に思うところあっただけのことで、なかよし仲間のいる強いチームに行きたいなら最初からそう言やいいじゃんねって思ったからで……あ、いや、レブロンの話じゃなくて。KDの話ね。

とにかく、KDについても基本はそのスタンスで、移籍そのものには別に非難がましいこと言うつもりはないんです。ゴールデンステイト選ぶってところが外野としてはつまんないっちゃつまんないよな~とは思うけど、まあ本人が決めたんならしょうがないことだし。

そう言いつつも、自分は終身れじーみらーふぁんを名乗る人間で、他チームでいちばん好きだったのティム・ダンカンって人間なので、感情的にはモヤる部分がなかったわけでもなくて。なんかね、もったいないよなKD…って思ったの。カール・マローンとかKGとかさ、キャリアの終盤まで来ちゃった危機感がそうさせるケースともまたちょっと違うなって。

きれいごと言いたいわけじゃなくて、実際レジーだって途中で危うくニューヨーク行くところだったし、ティムもオーランド行ってたかもしれないんだから、私がどうこう言えることじゃないんですけどね。レブロンもそうだったけど(結局彼は出戻ったので結果オーライなんだろうけど)KDもまだそこまで危機感持つような年齢でもないんだし、あとで後悔しないといいけどね、みたいな部分もあるにはあって。

なーんかなー、うまく言えないけどモヤるんだよなー、みたいな気分でいたところに、上述のレジーコメントが出たんですね。ツイッターでも一部抄訳したので、参考までに再録しておきます。

よく人に聞かれる。「なぜ長年にわたってインディアナにとどまったのか?」と。

あの街のすべてのファンが僕と一緒に笑い、僕を応援し、そしてシャックやMJやニックスに負けたときには、僕と泣いてくれたからだ。

僕らはひとつだった。

ほかの場所に行っていたら、あんなファンは見られなかった。あのファンたちに背を向けて、(ほかのチームで)「ほら、リングをとったよ!」なんて言うことはできなかった。

これは僕の意見でしかないし、違うように感じる人もいるだろう。これを読んで、「一度も優勝できなかった奴の言いぐさだな」と言う人もいるだろう。別にかまわない。繰り返すようだが、デュラントの判断もわかる。その誘惑は理解できる。

僕も2007年にセルティックスに来ないかと誘われた。でもできなかった。レイカーズに加わるチャンスもあった。それもできなかった。本当はそうすべきだったのかもしれない。

でも、王は自分の王国を出ていくべきじゃない、と僕は思っている。

これを読んだときに思いだしたのが、今回訳した2005年のインタビューだったんですね。ああれじーさんてばあのころから全然ブレてないのな、って思った。われらがレジー健在だなって、すごいうれしくなった。

レジーにとってもやっぱり、自分の最優先事項ってずっと優勝だったと思うんですよ。レジーは、別にそのチャンスを犠牲にしてまでインディアナに残ったわけじゃなくて、「インディアナで優勝したい」って本気で願ってたんだと思う。

人々がフランチャイズプレイヤーに敬意を払うのって、結局はそういうことだと思うんですよね。今どき生涯1チームをまっとうするなんて、たとえ本人がやろうと思ってても簡単にできるようなことじゃない。いわばレジーは、いちばん難しいレベルに目標を設定してたってことでしょ? チームやファンとの信頼関係、チームの戦力やケミストリー、そしてひと握りの幸運があって初めて実現できるようなことなんだから。

れじーさんは優勝には手が届かなかったけど、それでも全力を尽くしてくれたわけで、私が“終身ファン”を公言するゆえんもまさにそこにあるんです。レジーは、これ以上何を望めるだろうかというだけのものを、最後の最後までわれわれに見せてくれた選手だったと思ってます。

今回訳したインタビューはかなり長いものですが、レジー自身のフランチャイズプレーヤー観みたいなものが垣間見えて興味深いので、特にレジーファンのかたはぜひ読んでみてください。いかんせん11年も前のインタビューなので、時差を感じる部分や、そういや映画はどーなったん?といったツッコミどころもありますが。(笑) そうだね、このころはまだ“チビっこ”もいなかったんだねぇれじーパパ…(今となっては感涙)

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